世界が終わりを告げる日





 「・・・忍人さん?」






 桜が幻想的に舞っている。

 その中でまるで眠っているかのように横たわっているのは・・・私の大切な人だ。




 これは夢?

 桜が見せる幻?












 「忍人さん・・・忍人さんっ!」











 何度名前を呼んでも、頬に触れても、全く反応しない。

 冷たいままだ。










 「ねえ・・・嘘ですよね?最近、体調がいいって言ってたじゃないですか?!」










 これは嘘じゃないと、私はこの手で触れる温度で分かってる。

 体調がいい、なんて彼の強がりだったことも分かってた。忍人さんの体がボロボロだった。もうどうしようもないほどに。

 それでも、彼のその精一杯の強がりを信じていたかった。









 「ねえってば!返事をして下さい!!」












 お願いだから目を開けて。

 もう一度私を見て。

 名前を呼んで。

 微笑んでよ。











 「桜を見に行こうって・・・約束・・・したじゃないですか・・・」












 これではまるで忍人さんを責めているようだ。

 本当は私に責める権利なんてないのに。

 約束を破りたくて破ったわけじゃないって、自分でも分かっているのに。













 「お願いです・・・目を開けて・・・」













 こんな風に泣きじゃくってる弱虫な王をどうか叱って。

 こんな脇目もふらずに泣くんじゃないって。

 王としての自覚を持てって。










 もう一度だけでいいから。










 「・・・私のために・・・生きてみたいって・・・言ってたのに・・・どうして・・・?」













 私の為に死にたかったわけではないんでしょう?

 生きようと思ってたんでしょう?














 だったら・・・。













 「ここで死んじゃったら・・・私のためになってない・・・忍人さん・・・」













 私はただ、あなたと生きたかった。



 あなたの望む王になりたかった。






 あなたと共に笑い合いたかった。











 あなたがいなくちゃ意味がないのに。





















 「いかないで・・・!」






















 私を残していかないで。






 傍にいてほしい。






 伝えたいこともあるの。










 我が侭な願いだって、分かっていても願わずにはいられない。



















 いかないで。



























あとがき
 初の忍千です。初めてなのに死ネタってorz 甘い話書きたいとかほざいてたのはどこのどいつだ?私です
 相変わらずKYなあとがきです。すみません。
 半分ぐらい私の気持ちです。千尋ちゃんだったら、こんな自分本位なことは言わない気もしますけどね。ひたすら自分責めてそうなイメージもあります。でもそれだとあまりに可哀想だなと思います。恨むより自分を責めることの方がきっと辛いです。
 正直、私が原作に沿って忍千書いたら、かなり病みそうな匂いプンプンしてしまいます。それはそれで楽しそうですけどね(私が)
 ついでにこれを書いたのは講義中です。空いたスペースにはラブレボの落書きもしてあります。カオスです。ツッコミどころ満載です。
 次は少しでも甘い話書けたらいいなぁと思います。幸せな忍千。いっそ現代パラレルとかどうだろうって思ってます。現代ED後をあまり書こうとしなかった遙か3創作中に私は一体どこにいったんでしょうか?(笑)
 最近パラレル超美味しいとか思い始めてます。ジャンルの幅広がり過ぎて、私は一体どこへ向かおうとしているのでしょうか・・・自分で自分が分かりません(笑)
 とにかく、ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。













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