我が家のゆきちゃん設定
※随分曲がった見方をしているので苦手だと思った人はすぐに読むのを止めましょう!
まず…何故あんなに敵味方関係なく、誰にでも手を差し伸べるのか。
歴代神子達も大小様々だったにしても、そこそこに優しい神子様が多かったが、流石にゆきちゃんほど誰にでもということはなかったように思います。チナミくんルートとか酷いですよね、「私(ゆきちゃん)はチナミくんが好きな筈。チナミくんは天海が嫌い。嫌いっていうかどんなに頑張っても許せない存在。なのに、何故天海とまだ分かり合えると思ってるんだろう。チナミくんの味方であれば、無理だと考えるのが普通じゃないか?チナミくんが好きなら絶対無理だ」と思う程にゆきちゃんは誰にでも手を差し伸べますよね。
そこまでして誰にでも手を差し伸べる理由は、八方美人だからだと結論付けました。ただゆきちゃんはそういう自覚なくやってるので、その理由についてもやもやしてましたが、それについては後述します。
次に、ゆきちゃんのご両親について。
ポンっと現れた桐生兄弟を果たして養子として迎えるかどうか……疑問に思ったのは私だけでしょうか?
ゆきちゃんが言うように「兄弟が欲しかったから瞬兄と祟くんが来てくれて嬉しかった」……ゆきちゃんからすればそれだけで立派な理由でしょうけれど、子ども二人を果たして養子として簡単に迎えますか?ここは日本で、海外ほど養子って盛んじゃないんですよ?
仮に愛着が湧いたとすれば、それ相応に時間も必要になりますし、急に現れた桐生兄弟への正しい対応は、「警察に届ける」だと思うんです。それで、暫くは施設に預けられたりとかそんなものだと思うんですけど。「犬猫が捨てられてて、飼い主が現れないから、うちで育てようか」の感覚で人の子は育てられないでしょう。でも、その感覚で養子に取ってる印象が拭えないのですが。
とにかく、割と安易な感覚で引き取り、おそらくゆきちゃんと同様に博愛主義な両親は桐生兄弟を“本当の子どもと同様に”育てたわけです。そう、“本当の子どもと同様に”。
博愛主義について悪いことではないと思いますが、他人を“本当の子どもと同様に”育てられたら、“本当の子ども”であるゆきちゃんは形無しじゃないですか。何故、他人と同様の扱いなのか、絶対不満に思いますよね。だって、他人である瞬兄から見て、“本当の子どもと同様に”育てられたわけですから、愛情はほぼ三人に同様に注がれている筈なんです。この文章だけ見ると非常にいい話な気もしますが……果たして本当の子どもはそれで満足なのか。それは大抵の子どもが否と答えるはずです。血の繋がった兄弟でさえ、「あっちの方が可愛がられてる」と不満に思うことも多い中で、他人と自分が同等だなんて耐え難い現実だと思うんです。
けれど、ゆきちゃんはそれに不満を抱いている素振りを全く見せないんです。寧ろ「兄弟が出来て嬉しい」と言っているわけです。
更にゆきちゃんの両親は子ども達だけの留学も許してますしね。瞬兄がそこそこに年齢達しているにしても、子ども達で長い期間……?と。何だ、お手伝いさんとかいるレベルの金持ちなのか?とか思いますよね。普通母親だけでもついて行きません?ゆきちゃんと祟くんはまだまだ幼いのに心配じゃないの?とか。親なら絶対反対するレベルだと思うんですけど。
まぁ、要するに、そもそもゆきちゃんは両親からの愛情に飢えていたんじゃないかという仮説を立てたわけです。両親は博愛主義で、他人の子でも可愛がられる、他人の子も自分の子も変わらない人間ですから、小さい頃からそんな扱いなので、可愛がられてはいても、満たされない状態だったんじゃないかなと。それにやきもちを妬けばきっと怒られてきて、ゆきちゃんは優しい子どもでないと両親に理解してもらえないわけです。そして、博愛主義なゆきちゃんが出来上がるんですけど、でもゆきちゃん自身は満たされていないわけです。
ですが、そうして優しくするゆきちゃんに皆が好意を抱くんです。都の一件も然り。優しくしたら、都のように好きになってくれる子が現れるんです。勿論、僻む子もいるだろうけれど、優しい子を嫌う人なんて少ないですよね。皆に好かれることで自分の不満を満たす、両親もそれを喜ぶ。だから、ゆきちゃんは八方美人になったのだと思います。
でも、本当は誰かに一番に愛してもらいたくて仕方ない子だと思います。出来れば、本来の自分を。でも分からないくらい前から誰にでも優しい子を演じているから、本当の自分なんてゆきちゃんにはないんです。寂しがりな自分だけが残って、後は良い所も悪い所もない、無機質なゆきちゃんがいるだけなんです。
愛され方も知らなければ、愛し方も分からない子どもがゆきちゃんなのだと思います。でもやはり自分が弱いから弱い人の気持ちもよく分かるとは思います。
その状況に桐生兄弟は互いに大なり小なり気付いています。だからこそ、瞬兄はゆきちゃんをその分慈しむし、祟くんは君子危うきに何とやらで一線引いて、ゆきちゃんの全体像を離れて見てる感じです。
<要約すれば……>
・ゆきちゃんは愛に飢えてる。
・だからこその八方美人で博愛主義の鎧を被る。
・本当の自分を愛してほしいと思ってるけれど、そもそも本当の自分が何かを分かっていない。
・愛してほしいから八方美人を繰り返す。それしか知らないから。
そんな我が家の(主に祟ゆきでの)ゆきちゃん設定です。黒ゆきちゃん設定とでもしておこうかな。
ちょっと穿った見方であることは重々承知しておりますが、我が家のゆきちゃんはだいたいこの設定でいこうと思います。苦手な人は読まない方が良いかもしれません。
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